人権・人材への取り組み

多様性と人的資本の強化

中期経営計画で策定したIINO COMMITMENTでは、企業の礎である役職員に対し「継続して働きたくなる職場環境と自己実現の機会を提供」することを約束しています。また、会社と従業員がともに成長することで企業価値の最大化を図るため、多様性と人的資本の強化に向けた取組みを行っています。

海上での取り組み
陸上での取り組み
陸上での取り組み

1.基本方針

当社は、「少数による運営」「モチベーション向上、活性化を促進」「ひとりひとりを細かく見る」という人事基本方針に則り、各社員個々人のニーズや適性に配慮しつつも、幅広い分野の知識と経験を身につけ、新しい時代へと果敢に挑戦していくことができる人材の育成に力を入れています。

2.多様性と人材育成のための取り組み

中期経営計画の重点戦略である「人的資本の強化」では、職場・労働環境を整備して、多様な人材を確保し育成していく“人材への投資”に注力すること、また、従業員一人ひとりが能力を発揮できる機会を提供し、その成果を適正に評価する“人材戦略”を推進することで、従業員のエンゲージメントを高め、会社業績の向上と従業員の自己実現の両立を目指しています。
「多様な人材の確保」においては、“総合職(管理職候補者)に占める女性比率”をKPIとして設定し、2025年度末までに現在の16%から20%に引き上げることを目標としています。多様な視点・価値観は、新しい発想やイノベーションを生み出す効果が期待できます。2023年3月時点での女性管理職比率は5.0%ですが、今後も女性管理職の登用に向け、管理職候補者となる女性総合職の比率を高めるとともに、女性の活躍推進にも取り組んでいきます。また、性別だけでなく、年齢、人種や国籍、価値観、職歴等の点からも幅広く多様な人材の採用を積極的に進めています。 「人材育成」においては、“海外短期研修・海外駐在経験者数”をKPIとして設定し、2025年度末までに現在の累計54名から75名に増やすことを目標としています。グローバル事業の拡張に向けて、グローバル人材の育成は重要な課題と捉えており、コロナ禍で中断していた海外短期研修や乗船研修も順次再開していく予定です。国内では、オンラインでのビジネス英会話プログラムや、経営・マネジメント力の向上に向けたビジネス講座など、eラーニングツールを活用した研修の充実を図っています。さらに、公的資格取得奨励金制度による従業員の自律的な能力開発も支援しています。

3.働きやすい職場環境整備のための取り組み

ESG投資においても、女性を含めた人材の育成・活用が重視され、その対応を目に見える形で実行することが長期的な企業の成長を促すとされています。 当社グループが今後長きに亘って持続的に成長するためにも、人材の活躍が欠かせません。社員が仕事と家庭を両立しながらいきいきと働ける職場づくりを目指し、ワーク・ライフ・バランスを推進する制度の拡充を進めています。
在宅勤務制度や1時間単位で有給休暇を取得できる制度、時差出勤制度、時短勤務制度、ジョブリターン制度(再雇用制度)、事業所内保育所との連携など、子育てや介護などをする社員にとっても働きやすい労働環境の整備に取り組んでいます。
また、2022年4月より産婦人科・小児科オンライン、2022年6月より企業主導型ベビーシッターサービスの利用を開始し、社員の育児休業からのスムーズな復職や、子育てと仕事の両立を支援しています。

4.労使間の対話

当社は労使間協議の実現手段として従業員の団結権および団結権を尊重しています。飯野海運と飯野海運労働組合は会社の発展、労使関係および会社事業活動の円滑化のため定期的に対話を実施し労働協約を締結しています。
労使代表の対話の場として衛生委員会を月に1回開催し、組合員の人事、勤務、給与、安全衛生などについて幅広く意見交換を行い組合員の安全と健康の確保と向上に労使協働で取組んでいます。なお、当社における陸上社員の労働組合加入率は100%となっています。

人権の尊重
労働慣行