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中期経営計画
「The Adventure to Our Sustainable Future」

2023年 5月 9日

当社は本日開催の取締役会において、2023年4月から開始する3年間のグループ中期経営計画 「The Adventure to Our Sustainable Future」 (以下「本計画」という)を決議いたしましたので、お知らせいたします。

2020年5月に発表した前中期経営計画「Be Unique and Innovative. : The Next Stage‐2030年に向けて‐」 (計画期間:2020年4月~2023年3月、以下「前計画」という) では、IINO VISION for 2030として「時代の要請に応え、自由な発想で進化し続ける独立系グローバル企業グループを目指します」を目標に掲げ、グローバル事業の更なる推進や安定収益基盤の更なる盤石化といった経済的価値の向上に加え、サステナビリティへの積極的な取組みで社会的価値の創造も図り、当社グループの理解する共通価値を創造していくことに注力しました。新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行やロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な転換点とも言える突発的なリスクが発生する中、前計画で掲げた重点戦略の着実な実行に加え、海運業では物流の混乱や変化によって市況が高騰したこともあり、最高益を2年連続で達成しました。

本計画は、外部環境の変化が加速し将来の見通しが難しい状況の中でも、全てのステークホルダーの持続可能な未来に向け、必要な備えをした上で果敢に挑戦・冒険していくという想いで名づけました。また、ポートフォリオ経営とカーボンニュートラルへの挑戦をテーマに定め、長期目標としてのIINO VISION for 2030を受け継ぎ、前計画で取り組んだ共通価値の創造をより力強く推進します。重点戦略としては、IINO MODEL*1を基盤とした事業ポートフォリオ経営による持続的な成長と、マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)の克服を両立させる諸施策を推進していきます。具体的には、利益の蓄積により強固になった財務基盤から、前計画比で2倍超となる3年間総額で約1,000億円の投資を、成長性やマテリアリティとの関連度の高い新規・成長事業を中心に効率的に配分し、持続的な成長を実現できる最適な事業ポートフォリオの構築を目指します。さらに、重視する経営指標に投下資本利益率(ROIC*2)を新たに加え、資本収益性の向上と事業間のシナジーの創出を意識した戦略を推進することで、経済的価値を高めていきます。また、マテリアリティの克服については、テーマに定めたカーボンニュートラルを2050年までに達成するロードマップを策定の上、他律的な技術革新を織り込みながらもそれに過度に依存することなく、実行可能な温室効果ガス削減施策に取り組み脱炭素に貢献する他、人的資本の強化や人権尊重への対応等の社会的要請にも着実に対応していきます。さらに、前計画で社内にタスクフォースを設置し、デジタル基盤の整備から着手したDXへの対応については、スタートアップとの協働による課題解決の経験と実績も踏まえ、新たに専門部署を設置の上でその取り組みを一層加速させていきます。

※1飯野海運独自のビジネスモデル(市況変動の大きい海運業と市況変動が相対的に小さい不動産業を組み合わせる両輪経営)のこと
※2ROIC = 利払前税引後利益 ÷ 投下資本

また、本計画の策定に際し、理念体系を再度整理しました。海運業では地政学リスクの増大や新たな冷戦によりこれまでの物流パターンに急激な変化が起こり、不動産業においても感染症の拡大を契機にリモートワーク等の新たな働き方が浸透していく中で、当社グループの存在意義と社会への提供価値について改めて考える必要性を認識しました。また、個人の多様性の尊重を含む人的資本経営を今後進めていくにあたり、グループ内関係者で協議を行い、役職員からのアンケート回答も参考にしながら当社グループ全体で共有できる新たな理念体系を定めました。

理念体系と経営戦略について

新中期経営計画策定にあわせ、当社グループの理念体系の整理を行い、以下の通り定めました。

新中期経営計画 中期経営計画の全体像
新中期経営計画 主な数値目標

本資料で記述されている業績予想及び将来予測は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。そのため様々な要因の変化により、実際の業績は記述されている将来見通しとは異なる結果となる可能性があることをご承知おき下さい。



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