MY SEA-LIFE BALANCE
国境だけでなく、
言葉の壁も超えた航海。
1ヶ月の航海はたったの3回。けれど、その航海の一つひとつが、一生忘れられないほど濃いものだったように思います。いちばんは入社1年目で運良く乗船する機会をいただいた中国へ運搬する溶融硫黄船。国内の航海と比べて、港から港までの日数も3日と長く、海も荒れがち。船は大きく揺れ、休もうと思っても眠れないほど。中国についた時にはすでに疲労困憊という状態でした。さらに現地では、中国人との共同作業での荷役。お互い流暢な英語でのコミュニケーションもできません。必死に身振り手振りで意思疎通を図りました。すると、しだいに不思議と呼吸が合いはじめ、作業は少しずつ進んでいきました。無事に荷役を終え、お互い握手を交わして瞬間の喜びや達成感は、それまでの人生で感じたことのないほど大きなものでした。船員の仕事はきっと、たとえ同じ荷を同じ場所に運ぶとしても、航海のたびにまた新しい経験に出会える仕事。これからもどんな刺激的な航海に出会えるのか、楽しみです。
仲間がいると、ついつい部屋を
飛び出してしまう。
学生の時からゲームが好きで、正直一人で過ごすことの方が楽しいと思っていました。けれど、船に乗るようになり、同僚や先輩たちが色々なところに連れ出してくれるうちに、自然と一人よりもみんなと過ごす時間が多くなりました。停泊中に外出するときには、必ず僕の好きなカラオケへ誘ってくれる。船上では、食堂には必ず誰かがいて、いつも話し相手になってくれる。全国から集まった船員たちが、知らなかった流行や文化を教えてくれる。もちろん一人で部屋で過ごすのも好きですが、みんなといることが楽しくて、ついつい部屋を出てしまうようになっていました。ゲームの中では知ることがなかった新しい世界。それを教えてくれたのは、船の上で出会ったたくさんの仲間たちでした。
MY
SEA-LIFE
BALANCE
ON
停泊灯を消灯し、1日の準備を。
荷役はガスの取り扱いなので、細心の注意が必要です。
次の出航に向けて、海図を準備しています。
荷役手仕舞いをし、
出港の準備。
OFF
司厨長と仲良くなる機会でもあり、
地方の食材を見るのはおもしろいです。
停泊中には先輩が
おいしい料理を食べに連れていってくれます。
友達と予定が合わない日には、
一人でカラオケにいき、熱唱します。
船乗りとしていろんな地方にいくようになり、
一人でも旅に出るようになりました。
海の上ではたらく人に、
ワークライフバランスを
OTHER SAILOR’S
他の船員をみる