MY SEA-LIFE BALANCE
陸にいても、
私は船の一部なんです。
ふだんは神戸本社に在中し、陸の上から、船舶の故障やトラブル対応、航海に必要な日常品や部品の手配が私の仕事です。機関士として新しく船をつくるプロジェクトにも携わることがあります。一隻の造船にかかる歳月は約3年。一つひとつのプロジェクトが人命や会社の資産に関わる非常に責任のある仕事です。大切にしているのは、船は貨物を運ぶものであり、船員が働き、暮らす場所でもあるということ。設計の際は、船員の作業のしやすさや動線、機器配置を意識することで、作業者の人的ミスを減らしたり、長い船舶生活のストレスを軽減することにもつながります。船が完成し、造船ドックから出航するときは嬉しいですが、初めての荷役、航海が無事終わるまで、頭はつねにその船のことでいっぱい。陸にいても、自分は船の一部なんだと感じます。船が進むこと、動くことは、当たり前のようにも思えますが、その当たり前をつくりあげること、守ることがいちばん大事です。だから、いつ、どんなトラブルにも対応できるよう、技術や知識を高めつづけていくこと。それが私の仕事です。
食文化は、
船の上で学びました。
私は5年間、海上職として船の上で過ごしていました。船には全国各地から船員が集まるので、プライベートの時間も刺激的。方言や食文化でのちょっとしたカルチャーショックもありました。なまりが強くて、初めはなにを話しているかわからない人もいたりして(笑)。食に関して言えば、地域ごとの好みに合わせられるよう、厨房には薄口と濃口両方の醤油があったり、味噌もいろいろあったり。司厨長の出身地によっても、料理の味付けが違ったりするのがまたおもしろい。東北出身の私は、タチウオやなんて船員になってから初めて食べましたし、とんこつラーメンも初体験でした。今では飲んだあとの締めは必ずとんこつラーメンというくらい大好物になっています。船の上で、いろいろな地域の仲間と共同生活を過ごし、いろいろな価値観にふれられたこと。その経験がいま私の財産になっています。
MY
SEA-LIFE
BALANCE
ON
Wing system(自社開発の船舶管理システム)で
本船からの船舶状態のレポートを確認。
船用品、部品を発注し、船に送ります。
新造船をつくるためにエンジニア目線で
船の構造を確認します。
新しく船を造るためのMTGを行います。
OFF
まだ幼い娘と
息子の成長が見れてうれしいです。
子供のおかげで
一緒に遊ぶ友人が増えました。
甲子園が近いので
地元の高校の応援にいきます。
東北出身なこともありスノーボードが好きです。
海の上ではたらく人に、
ワークライフバランスを
OTHER SAILOR’S
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