海上勤務の経験を生かし、陸から船の運航を支援する。

INTERVIEW
イイノマリンサービス(出向)兼 海務部海務安全課
K.I.(二等航海士)
海洋工学部 卒 2010年入社

現在の仕事内容

私は航海士として経験を積んだ後、2017年8月から陸上勤務になり、現在は陸上から船のサポートを行っています。LPGやLNGなどのガスタンカーを計7隻担当しており、担当している船が安全に入港できるかどうか、台風などの異常気象の時に船がどう動くべきか、といったアドバイスを主に担当しています。その他には、新しくなった国際条約の対応や、事故が起きた際の調査対応、メーカーや同業他社との会合に出席しての情報交換なども行っています。陸上勤務になって間もないのですが、安全性と経済性を考慮しながら適切なアドバイスをしなければならないところに難しさを感じています。
実際の船がどう行動するのか理解していなければ務まらない仕事なので、航海士として海上で勤務した経験は欠かせません。船長とコミュニケーションを取りながら無事に入港・出港ができた時には安堵しますね。

責任の重みを感じた航海士時代

2010年の入社後、2017年に陸上勤務になるまで海上で勤務していました。LPG船、LNG船、原油タンカーなどの船に乗り、今までに計8回の乗船を経験しています。三等航海士として初めて一人で当直を担当した時に、台風が船を直撃し、船長のアドバイスをもらいながら対応した時のことは今でも強く印象に残っています。
また、初めて二等航海士になった際には、係船索を陸に送ろうとした時にミスをしてしまい、着桟作業を中断させてしまったこともありました。もし事故が起きていれば、原油が流出して重大な環境汚染を引き起こしたり、人の命に関わっていたかもしれません。自らの仕事の重大さを実感した出来事です。ですが数年後、当時と同じ業務を行った時に、船長から「君の経験を活かして後輩にも教えてほしい」と言ってもらえたのが嬉しかったですね。

陸上勤務だから得られるもの

陸上にいる今でも、やはり自分は海上職員だという自負を持っています。ですが現在、陸上での新しい仕事に挑戦することで、海上勤務時には十分に理解できていなかった国際条約やマニュアルの細部にまで意識が向かうようになり、船の動き方や環境のルールについてより詳しくなりました。
周囲の先輩社員たちは、私と同じように海上勤務経験のある人ばかり。船長経験もある上司のアドバイスは、私とは比較にならないほどレベルが高いです。たとえば、台風が接近している時に上司が提案した避航ルートは、私が考えていたものとはまったく違いました。経験や知識の差によって、取り得る選択肢は変わってくるのです。陸上にいるからこそ得られる経験を培って、一日でも早く陸上から一人前に船を支援できるようになりたいです。

ある1日の仕事

08:30
出社
出社後はまずメールをチェックし、午前中一杯かけて担当船の動静を把握する。
12:00
昼食
13:00
書類整理
船から送られてきたデータの取りまとめや、航海の記録をつける
15:00
問い合わせ対応
メール処理の他、営業や関係部署からの問い合わせ対応を行う。
17:30
退社
OFF TIME!!

1歳になる子どもの世話をしています。出産は偶然にも船を降りていた時期で、立ち会うこともできました。その後、8ヶ月の海上勤務から帰ってくると、違う生き物かと思うくらい成長していて、抱っこすると泣かれてしまいました(笑)。やはり私は船の上が好きなのですが、今、子どもと一緒にいられるのは嬉しいですね。

詳しい仕事内容を見る

前のインタビュー

一覧へ戻る

次のインタビュー