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REPORT

海外レポート

飯野海運では、海外で働く社員が多くいます。
世界中で活躍している社員から届いた現地での
仕事内容やオフの過ごし方をご紹介します。

世界をつなぐケミカル輸送を担う

IINO SINGAPORE PTE. LTD. Chemical Operation Division
2014年度入社/文学部人文社会学科
T・Fさん

シンガポール

仕事内容とミッション

世界をつなぐケミカル輸送を担う

シンガポールにおいて、飯野海運は約30隻のケミカル船を運用し、欧州、中東、アジアを中心に製品輸送業務を展開しています。私たちの目標は、さらなるグローバル展開と収益の向上です。輸送品質の向上や新しいエネルギー環境ビジネスへの取り組みも重要な要素です。荷主からの信頼を得るため、安全かつ効率的な荷物の輸送を提供しています。

その中で私はケミカル船の運航実務を担当しています。世界中に広がる情報網とタンカーを駆使し、荷主の液体貨物を安全に積み込んで揚げ地まで輸送します。例えば、積み揚げ地の代理店と連絡を取り、入港条件や航海に関する情報を共有し、スムーズな積み揚げの準備を整えます。また、輸送中の取り扱い条件や安全な運航、利益最大化のための指示を船員に伝え、荷主には輸送の状況を報告しています。

シンガポールでの立ち位置と課題

経験と革新の融合で、未来の航海へ

飯野海運は、中東サウジアラビアから出るケミカル製品の輸送において世界有数の存在感を持っています。自社の強みは、過去に築いてきた荷主や外部関係者との密接なつながりや豊富な経験です。しかしながら、経験が豊富なため、新しいアプローチや改善方法に気づきにくいという課題もあります。それを解決するため、多様なバックグラウンドを持つグループ内の人材が協力し、革新的なアイデアを生み出す取り組みを行なっています。

シンガポールでの過ごし方

シンガポールでの
休日の過ごし方

職場では英語を使用するのですが、英語は敬語の使用が少なく、同僚とのコミュニケーションが年齢に関係なく取りやすいと感じます。また、シンガポールは広い意味でアジア文化圏に属しているためか、人と人との距離感などに違和感を感じることなく、働きやすい環境です。気候も暑すぎず、寒すぎず、過ごしやすいです。プライベートでは、子供と一緒に走ったり泳いだりすることを楽しんでいます。

世界の輸送をリードする、
チャータリングのプロフェッショナルへ

IINO LINES GULF DMCC Chemical Chartering Division
2011年入社/国際文化学部国際文化学科
S・Nさん

ドバイ

仕事内容とミッション

世界の輸送をリードする、
チャータリングのプロフェッショナルへ

私が所属するチャータリングの部署では、世界中の化学薬品や動植物油を扱う荷主や商社から貨物輸送のニーズを聞き、輸送契約を締結する役割を担っています。運航上のリスクを考慮しながら、チームのオペレーターと協力して最適な運航計画を立案し、自社の採算向上を図りながら顧客に高品質な輸送サービスを提供することがミッションです。その中で、私は主にアラブ首長国連邦のドバイにおいて、インド・中東や欧州の顧客との取引を担当しています。数量輸送契約に加えて、一航海単位での輸送を前提としたSPOT契約の契約や履行に向け、日々交渉を行っています。船の動静を把握しながら、時間との競争に挑む非常に挑戦的な業務に取り組んでいます。

ドバイでの立ち位置とIINOの特徴

中東航路ケミカル輸送量世界トップシェア

飯野海運はケミカルタンカービジネスを主力とし、特に中東から極東への輸送航路では世界トップシェアを誇っています。ドバイでは、私たちIINOをケミカルタンカーの有力企業と認識してくださる方が多くいます。これは諸先輩方が築いてきた信頼と実績の賜物ですが、私もその信頼を揺るがさず、さらに評価を高めるために日々業務に取り組んでいます。また、ドバイのオフィスがあるJLTエリアには世界中の海運業者がオフィスを構えていますが、リスクを取って大きな利益を得るという経営方針の会社が多いように思います。一方で、当社は堅実な経営を基盤とし、リスク評価に時間をかける傾向があります。この姿勢は瞬発力に欠けるという見方もできますが、当社の安定的な成長に寄与する姿勢かと思います。

ドバイでの過ごし方

驚きと楽しみが詰まった日々

アラブ首長国連邦はイスラム教を国教としており、日本とは異なる習慣が見られます。国の休日が首長の判断で急遽変更されることもあり、最初は驚きました。しかし、イスラム教の断食月でも日中から食事を提供する飲食店が増えたり、生活環境の変化が感じられます。また、ドバイには様々なルーツを持つ人が集まっていますが、子どもに優しい目を向ける方が多いと感じます。公園も整備されており、夏は高温多湿で外出が難しいですが、涼しくなってくる11月頃からは家族で外出してピクニックや散歩を楽しんでいます。

多岐にわたる業務を網羅し、
小規模ながら業界の中心に立つ

IINO UK LTD.
2005年入社/政治経済学部政治学科
M・Mさん

ロンドン

仕事内容とミッション

多岐にわたる業務を網羅し、
小規模ながら業界の中心に立つ

IINO UKでは、欧州各地の顧客との関係構築、本社業務の時差を活用したサポート、大西洋航路を中心とした運航サービスの提供、新規プロジェクトの発掘や交渉、日系・非日系とのネットワーキング、環境規制関連の情報収集、会社管理業務(経理・税務)、出張者アテンドなど、幅広い業務をカバーしています。2018年から3年以上、単独駐在でしたので、すべてを一人で行っていました。 飯野海運は小規模ながら、長年エネルギー輸送に携わることで業界内でよく知られています。これは先代からの遺産であり、私たちの使命はそれを継承・発展させていくことです。

ロンドンでの立ち位置とIINOの特徴

欧州でも2大事業を展開
老舗企業としての経験と実績

飯野海運の中では、長年欧州で唯一の事務所として、海運業に集中し、顧客サービスを提供してきました。欧州顧客やシップブローカーからの問い合わせや折衝を迅速に対応し、時差なしでオーバーナイトで本社に連絡し、翌朝には回答を得られるようなスピード感のあるサービスを提供しています。最近は欧州の顧客が増えており、当事務所では本社との連携を強化し、細やかな顧客ケアを行うことが求められています。また、ロンドンで不動産事業も展開しており、その認知度や業務のウェイトも着実に上昇しています。私たちの老舗企業としての強みは、エネルギー輸送における長年の経験にあり、特にケミカル船やガス船案件では一目置かれた存在です。

ロンドンでの過ごし方

グローバルな仕事と家族の時間、
バランス重視で

仕事では欧州大陸を中心に北欧から北アフリカまで出張し、時折米国やシンガポール、日本にも訪れます。出張は減ったものの、月に1-2回程度はあります。 ロンドン滞在中は会食やゴルフが多く、昼は欧州系と、夜は日系と交流します。週末は家族との時間を大切にし、食事やスポーツ観戦、家でリラックスすることが多いです。

飯野海運の価値を海外でも

IINO LINES (U.S.A.) INC.出向
2009年入社/法学部政治学科
Y・Oさん

アメリカ

仕事内容とミッション

飯野海運の価値を海外でも

海運(ケミカル、ガス、貨物船)や不動産における新規顧客開拓や既存顧客のケアに加え、スタートアップ技術を活用した海運業の課題解決にも取り組んでいます。特に、米州配船の開拓をミッションとし、主に米州地域でのケミカル船の営業活動とチャータリング業務に従事しています。マーケット状況や商流を把握し、自社船のニーズがあれば貨物を付ける仕事をしています。また、北米寄港時のオペレーションサポートも行なっています。ヒューストン事務所に所属しているのは私と上司の2名のみで、互いに国内外への出張やお客さん等との会食も多いです。出社した際、もしくはTEAMSなどで業務の相談、情報共有をしながら日々の仕事を行なっています。

アメリカでの立ち位置とIINOの特徴

自由な発想で新たな挑戦をアメリカでも

ここ数年で米州配船を本格的に始め、新たなプレイヤーとして認識されています。しかし、米州での配船実績も着実に積み重ね、プレゼンスを高めつつあります。また、中東を中心に築いてきたケミカル船の運航実績も高く評価されています。弊社は自身の考えを持ち、新しいビジネスやチャレンジに果敢に取り組む社風であり、個々が裁量を持って業務に取り組むことができるのが強みです。

アメリカでの過ごし方

ヒューストンでの仕事と育児のバランス
日々の喜びを感じながら

プライベートでは1歳になったばかりの子供もおり、とにかく今は子供中心の生活です。週末は現地で出来た友達(いわゆるママ友)に呼ばれて他の子の誕生日会に行ったり、公園や本屋へ子供を散歩に連れて行ったり、スーパーへ買い物に行ったりしていると、あっという間に時間が過ぎてゆきます。でも、ヒューストンは生活しやすく、日本人、現地の方、共に優しい人も多いので、子育てにはとても良い環境だと思います。

海運の未来を担う上海で、
海上のビジネスをリード

上海駐在員事務所
2008年入社/水産学部・海洋科学科
K・Nさん

上海

仕事内容とミッション

海運の未来を担う上海で、
海上のビジネスをリード

世界経済、海運マーケットに多大な影響を与える中国の動向を注視し、潜在的な海運事業の顧客(荷主)の発掘、世界の主要な造船大国となった中国造船所の調査を行なっています。また船舶は多くの時間を海上にて航海していますが、中国はケミカル船をはじめ自社船隊が最も寄港する国でもあり、船舶の寄港時において訪船できる機会が他国に比べて圧倒的に多く、地の利を活かし、自社船舶の船舶管理業務のサポートなどを担っております。
上海事務所は、一人駐在員事務所でもあり、基本的に上述した「部署の役割」=「自分の業務」となり全て自身で対応する必要があり、内容に応じて関係各部署と連携して取り組んでおります。加えて出張者のアテンド、事務所での庶務、帳簿の管理など業務は多岐にわたります。

中国での立ち位置とIINOの特徴

120年以上の歴史を持つ唯一無二の企業

上海事務所の開設は2019年と自社海外店の中でも一番新しい事務所であり、先んじて中国にて業務を展開されている企業と比べると、当地での知名度はまだまだ高くはないと感じておりますし、一方でそれを上げていくことにやりがいも感じます。120年以上の歴史がある会社は中国でも珍しく、「これだけ長く続いている会社であれば信頼できる会社でしょう」と言う声も多く聞かれます。また、中国においても当社は持続可能な安定した事業への取り組みに強みがあると感じます。海運事業は市況産業でありますが、不動産事業と上手く相互補完しており、かつ海運事業も市況変動の影響を出来る限り抑えていると思います。

中国での過ごし方

世界有数の海運都市での日々

上海市は、大きさが約6,300㎢(ざっくり東京23区の十倍)、人口は約2,500万人(ざっくり日本の人口の五分の一)と世界有数の巨大都市。荷主、ブローカー、造船所、船主などの海事関係者も多く、海運マンにとって中国国内ではベストな場所でしょう。中国人は普段はお酒をあまり飲まないようですが、いざ飲み会となると中国特有の白酒での乾杯が始まり、私も嫌いではないので楽しく参加しております。また上海は大都市ですが、市内には巨大かつ綺麗な公園が数多くあり、週末は家族を連れて四季の変化を楽しみながら散策をしています。