PROJECT
飯野海運ならではのプロジェクト
飯野海運の今を形作る、
飯野海運らしい
価値提供
海運だけでなく、不動産、そしてグローバル・環境など、飯野海運は大小さまざまなプロジェクトが同時に走っています。 そんな私たちが挑む、飯野海運ならではのプロジェクトを紹介します。
PROJECT
海運だけでなく、不動産、そしてグローバル・環境など、飯野海運は大小さまざまなプロジェクトが同時に走っています。 そんな私たちが挑む、飯野海運ならではのプロジェクトを紹介します。
英国に本社を置き、世界の化学事業におけるリーディングカンパニーであるINEOS社向けに液化エタン(C2H6)を輸送するプロジェクト。大型液化エタン船は2023年11月時点で、世界に約20隻しかなく、当社にとっても新しい貨物です。また、従来の燃料油だけではなく貨物であるエタンを燃料として使用できる新鋭船を本プロジェクト向けに建造中。
エタンは主にエチレン等の化学材料の生産に用いられており、エチレンはその生産能力が石油化学工場全体の生産能力を示す尺度になる程の重要な原料です。従来、エチレンの生産には石油由来のナフサが使用されてきましたが、環境負荷低減、価格競争力から近年エタン由来のエチレン生産が脚光を浴びています。 INEOS社への液化エタン輸送契約を通じて、飯野海運も環境負荷低減に寄与していきます。
60年超のガス船事業の実績を持つ飯野海運が世界に約20隻しかない大型液化エタン輸送船ビジネスに当社の知見と経験を生かして取り組むチャレンジ性に加えて、世界の化学事業におけるリーディングカンパニーであるINEOS社との長期契約を締結することによる安定的な収益確保を両立させている点がポイントです。また、環境負荷低減を意識してエタンを燃料として使用可能な二元燃料主機搭載の船舶に投資を行っています。
当社が保有する大型LPG船"Oceanus Aurora"及び石炭専用船"Yodohime"に、フィンランドNorsepower社製の風力推進装置「ローターセイル」を搭載するプロジェクト。ローターセイルとは本船の船内電力を用いて円筒を回転させ、マグヌス効果を利用して推進力を得る現代版の帆です。大型LPG船・石炭専用船にローターセイルを搭載するのは世界初の取り組みです。
船舶は重油を燃料としているため、ゼロエミッションが難しい分野と言われています。ローターセイルを搭載することで、風力による推進力を得ることができ、船舶からの燃料消費量が減少し、CO2排出量及び燃料費の削減が期待できます。船舶からの排出の削減は、当社のみならず顧客にとっても重要な課題となっており、環境意識が高い顧客の理解を得てローターセイルの搭載決定に至りました。
社員数が少なくフラットな組織のため、営業部・技術部などの協力を得ながら顧客のニーズに合った提案を実施し、世界初の取組みにもかかわらず、速やかな意思決定ができました。また、文化的に新しい技術へ挑戦する意思が強く、社内からも応援をもらい、環境分野で先進的な取組みをし続けてきた飯野海運ならではのプロジェクトです。ローターセイルに関連する新規事業として、みずほリース株式会社及びNorsepower社と共にローターセイルのリース事業の検討を開始しました。フィンランド企業との協業となるため、当社の事業のグローバル化も推し進めるプロジェクトです。
本案件は米国テキサス州ダラス北部Frisco市で実施している木造オフィスビル開発案件です。木造7階建、賃貸面積22,548㎡の規模を有し、木材の炭素固定効果を含む高い環境性能、従業員の健康や働きやすさにも配慮した設計・デザインが特徴です。開発エリアはDFW国際空港、ダラスのダウンタウンから20分前後の交通の要所に位置しながら、閑静で緑豊かな住宅地に隣接する利便性の高い立地です。本案件の周辺では集合住宅、オフィス、ホテル等の建設が予定されています。当社は一出資者として参画しています。
当社不動産事業は2011年竣工の飯野ビルディングをはじめ環境性能の高い物件の供給実績があります。 外航海運会社としての海外事業の高い経験値を活用できる事業として、海外不動産の開発・運用を計画しており、本案件のパートナーである住友林業、熊谷組と木造建築の推進・知見獲得というビジョンが一致し、本案件が実現しました。 木造建築を採用することによりRC造と比べ建築時のCO2排出量を約2,600トン削減できるほか、建材等に用いる木材が約3,800トンの炭素を固定することが可能です。環境認証LEED Silver及び健康系認証FitWellも取得しています。
本案件は収益獲得目的に限定されず海外不動産開発に関する知見獲得の場として位置づけられており、プロジェクト採算に着目する営業部だけでなく、不動産建築・管理を担当する技術部門(イイノ・ビルテック株式会社)も建築定例会や現地視察に参加し、将来の国内自社単独開発を視野に入れた海外の技術的知見の獲得と海外不動産に関する情報取得を心がけています。
今年から5年間にわたり秩父広域森林組合及び埼玉県と協定を結んでおり、秩父の森林づくりを支援する活動をしています。2023年5月末には他社と合同での植林イベントにおいて少花粉杉を植えました。イベントには多くの社員が参加しました。
長瀞町は当社がオフィスビル事業を行う東京都の水道水供給元の一つである荒川の上流に位置しており、保水治水の観点でも重要と考えています。豊かな海と豊かな森を造ることにつながります。
当社は経営方針において、「社会を構成する責任ある一員として、社会と向き合い各社会課題の解決に貢献する」ことを掲げています。 今回の取り組みは国内林業の支援や豊かな森の造成する一歩になると考えています。 また、生物多様性・環境保全に関する役職員のさらなる意識醸成を図り、ボランティア活動を含めた社会貢献活動の推進を進めていきたいと考えています。